快適な住まいと生活Q&Aトップページ > 住まいの耐震・地震Q&A > Q:民間確認検査機関はなぜ、構造審査ミスをおかしたのか?
民間確認検査機関の審査ミスは、今後の構造審査の体制に一石を投じる問題ですが、
そもそも偽造があるかどうかという視点で構造審査はしないというのが、確認審査上の常識です。
審査ミスという言い方がはたして適切なのかどうか議論が残るところです。
偽造を疑いだすときりがなく、スムーズな審査処分に支障が出ることが懸念され、
確認審査の民間開放という制度上のメリットが生かせなくなります。
ですが、手数料の上限が決められているという条件では、他の民間確認検査機関と競争するには、処分のスピードと対応の良さで差をつけるしかないという背景もあります。
厳正すぎる審査、重箱の隅をつつくような審査・指摘は、顧客を逃す行為と同じなのです。
偽造行為が最も悪なのですが、今回の事件は、スピード審査・顧客獲得という民間会社の宿命が背景で作用したことも十分考えられます。